2025.03.28 Fri
人間学部TOPICS

【人間文化学科】多彩な分野について学び大きく成長 4年間の学生生活を語る

言語、文学、芸術、地域など幅広い分野について学ぶことのできる人間文化学科。学科の学びを通して多角的な視野を身に着けた阿部悠斗さん(宮城県美田園高等学校出身)に4年間を振り返ってもらいました。
◆入学した頃◆
?石巻専修大学に入学したきっかけは?
高校生の頃、親戚の会社に非常勤で勤務しており卒業後もそのまま就職する予定でしたが、高卒だと役職や業務内容への対応にも限界があると考え、将来会社を支えるためにも大学進学を決めました。

人間文化学科を選んだ理由は、少人数講義があること、地域に密着した会社や社会について学べること、卒業までに複数資格を取得できること、学部の就職率が高かったこと等です。

?入学した頃と現在で変化があった場合、どんなことがきっかけで変わりましたか?
入学したばかりの頃は、持病の不安障害もあって「働いてきた経験はあっても大学に馴染めるのか」と心配でした。入学時は友達を作るために積極的に学部の人と仲良くなり、今はお酒を飲みながらふざけられるような楽しい友達がたくさんできました。様々な先生方とも幅広く親しくさせていただいていて、高校生の頃は通信制でほぼ働きづめだったこともあり、こうした充実した学生生活を送ることができて友達や先生方には感謝しています。

◆4年間を振り返って◆
?力を入れて取り組んだことや成長を実感している部分を教えてください。
1つは在学生特別奨学生に2年連続で選ばれたことです。何よりも大学で学んだことを余すことなく身に着けることができたのが成長を実感している点です。この「在学生特別奨学生」は、大学で学問を修めたという1つの証にも感じられ、これを目標として毎年勉学に取り組めました。


2つ目は卒業研究です。入学当初に興味のあるテーマは地域振興やそのあり方についてだったのですが、学科で多彩な幅広い分野を学んでいく内に、哲学的手法社会学に惹かれ、自身のマンガやアニメの趣味と結びつけた研究を思い付き、先生方や大学側からの後押しもあって行うことになりました。
この研究は漫画1111冊分の調査を行い統計や傾向を分析するという手法を取る関係上、2年次の後期から研究計画を立案し準備に入らなければならず、また在学生の自主活動支援制度Bによる助成を受けていたために生半可な内容ではいけないということもあって、時間的にも内容的にも膨大なものになりました。
資料をまとめ発表原稿を作る、そしてそれを分かりやすく発表するという点で、入学時より大きく成長したと実感しています。

また大学在学中は、
社会教育主事社会福祉主事の資格の他、普通自動車免許や簿記などの資格も同時に取得する予定だったので、結果として4年間毎日忙しい日々を送ることになりました。

IMG_0619△充実した大学生活を語る阿部さん
?学業以外で力を入れて取り組んだことはありますか?
自身の体調?健康管理などの習慣を身に付けることです。持病や病院関係で自宅のある宮城県白石市から往復6時間かけて大学まで通学しましたが、それを続けるためには徹底した体調?健康管理が必要でした。そのため、講義を休まず通学するために運動や睡眠時間確保の習慣が自然と身に付いた他、大学の心理学や社会学の講義によって対処方法の知識も付き、日常生活にフィードバックできる経験が多くありました。そうした積み重ねでこの習慣を身に付けることができたと思っています。

?所属のゼミナールについて教えてください。
所属するゼミは高橋幸ゼミナールです。選んだ理由は元々関心があった社会学を専門としていたからです。


?卒業研究のテーマと内容を教えてください。
テーマは『少年漫画における鬱展開の急増化とその要因について』です。

近年マンガやアニメにおいて鬱展開という言葉が多く聞かれるようになり、こうした鬱展開はいつどこで生まれたのか、本当に存在するのか、その要因は何なのかについてを研究したものです。週刊少年ジャンプの漫画1111冊のデータを2年生の後期から2年かけて調査し、それぞれ漫画ごと涙、血、死の描写回数の推移や傾向を統計的に算出することで、少年漫画の鬱展開とその要因を解明しました。
元々鬱展開というワードは造語で、ネットスラング的な意味合いの強い言葉だったのですが、近年では鬱展開という言葉は一般的なものになりつつあり、また読者と漫画媒体という形式に加えて読者の生活感や社会関係が漫画に反映されるという関係が、漫画を趣味として社会学を専攻していた自分にはピッタリでした。鬱展開という言葉自体がその定義の曖昧さ故に議論になりやすく、自分も昔から興味を持っていた内容だったので、今回卒業研究として取り扱うことが出来たことはとても運が良かったです。また、様々な先生方や大学側からの支援がなければ完遂出来なかったことでもあるのでとても感謝しています。

IMG_0155△卒業研究発表会の様子
?思い出に残っていることは
オープンキャンパスにスタッフとして参加した際、わざわざ自分に会いに同郷の高校生が来てくれたことがありました。高校生たちと同様に、自分も在学生としてオープンキャンパスに参加し、多くの学びと楽しい時間を体験できたと思います。







◆高校生に、石巻専修大学の魅力をお願いします!◆
人間学部人間文化学科では、①他大学とは異なり様々な分野を自由に幅広く学ぶことができる、②少人数でマンツーマン的に学べるため先生と学生の距離が近い、③地域密着型かつ地域振興を目的とした活動も多く必然的に地域の方々と関係を持って共に活動できるこの3点は大学の強みであり、良い点だと思います!
自分も入学してから地域学や専攻した社会学に限らず、英語、ドイツ語、中国語、日本文学、英語文学、心理学、哲学等、様々な学問を学び、そこから卒業研究を思い付きました。またそれぞれの学問は単一のものではなく全てが関連し繋がっているという体系的な学びにも繋がったので、こうした論理的な思考に加えて体系的な学びまで得ることができ、石巻専修大学へと入学して良かったと自信を持って言うことができます。
高校生の時は働く時間の方が長かったので、そうした事情を理解してくれる先生方や同じ境遇の学生が少なからず大学にいたという点も、個人的には入学して良かったと思えるポイントです。
複数の資格を同時に取れることや、留学教員免許取得のサポートが手厚いこと、学生の活動に応じて学費免除や給付奨学金の支援があることも、高校生に勧めたいです!