専修人の本_2012年度

東アジアにおける市民社会の形成 - 人権?平和?共生 -
東アジアにおける市民社会の形成 - 人権?平和?共生 -
発売日 2013.03
著 者 内藤光博 編 【法学部教授】
発 行 専修大学出版局
価 格 本体3800円+税
東アジア地域では、急速な経済発展と緊密な相互関係の構築が進み、「東アジア共同体」形成に向けた学際的な研究も進められている。
本書は4部構成で、市民社会論の理論的検討からはじまり、共生社会の実現に向けた課題と展望を考察。「人権?平和?共生」を共通理念とする「東アジア市民社会」の形成をキーポイントに挙げ、研究者?運動家らの視点から、東アジア各国の市民社会の現状と問題点を分析している。
なお本書は08年から3年間にわたり、専修大学社会科学研究所の特別研究助成で行われた「東アジアの市民社会形成と人権?平和?共生」をテーマとする共同研究の研究成果のひとつでもある。
神兵隊事件 別巻一
神兵隊事件 別巻一
発売日 2013.03
著 者 専修大学今村法律研究室 編
発 行 専修大学出版局
価 格 本体5600円+税
本書は今村力三郎が弁護士として関与したクーデター未遂事件「神兵隊事件」(1933年)の資料集である。
今村法律研究室では1977年刊行の「金剛事件」(全3巻)以来、今村力三郎訴訟記録を計41巻出版してきた。この間、資料の収集も行われ、「神兵隊事件」に関しては、発生前から裁判が結審するまでの期間に書かれた文書などが網羅された。
本書ではそれら所蔵資料を公開。今巻は「皇制維新法案大綱」など国家改造計画のほか、マスコミ関係者のメモなどの資料が収録され、直接事件に関係する資料は次巻に収録される予定。
巻末には磯部国良文学部助教による解説が掲載され、資料の由来や歴史的意義について述べられている。
[編集代表]今村法律研究室長?家永登(いえなが?のぼる)法学部教授。主な担当は親族法相続法。
戦前期三井物産の投資と金融
戦前期三井物産の投資と金融
発売日 2013.03.01
著 者 麻島昭一?著 【名誉教授】
発 行 専修大学出版局
価 格 本体4600円+税
三井文庫に残存する三井物産の元帳をもとに、1900年前後の約半世紀にわたる諸投資の内容、銀行取引の状況、支店金融と有価証券貸借の実態を解明する。
対象となるのは、元帳の残る1876(明9)年の創業時から1922(大11)年まで。記載されている諸科目の内容、推移を検証することにより前著『戦前三井物産の財務』で考察した金融面の大枠を更に掘り下げ、未解明部分の問題に迫る。
この間の元帳も10決算期分が欠けており、特に1917~20年の「第一次世界大戦後半から反動恐慌までの、いわば物産経営が激動した時期の分の欠如はまことに残念」(「まえがき」より)と麻島名誉教授は述べる。数百冊の元帳との格闘から生まれた労作。
著者(あさじま?しょういち)=本学名誉教授。専攻は日本財閥史、金融史。
中国刑法における犯罪概念と犯罪の構成
中国刑法における犯罪概念と犯罪の構成
発売日 2013.02.28
著 者 張光雲?著 (平24院博法)
発 行 専修大学出版局
価 格 本体2800円+税
著者(ちょう?こううん)∥12年法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。
グローバル企業のリスクマネジメント
グローバル企業のリスクマネジメント
発売日 2013.02.28
著 者 高野仁一?著 (平24院博商)
発 行 専修大学出版局
価 格 本体2200円+税
著者(たかの?じんいち)=12年商学研究科博士後期課程修了。博士(商学)。
心理臨床との出会い 心理臨床家の成長
心理臨床との出会い 心理臨床家の成長
発売日 2013.02.28
著 者 乾吉佑?編著 【名誉教授】
発 行 金剛出版
価 格 本体4500円+税
本書は、分析的な方向づけを持った心理臨床家の成長の過程を、多くの執筆者の協力によって描いている。
事例に直面した際に学ぶことは何か、臨床現場へ踏み出す困難や苦労から何を得るか、他職種との関わり方や困難な事例への対応法など基本事項を記述。
さらに、身近な臨床の課題を研究対象とする際の問題点、事例へのコメントから学びとる方法、過去の事例の再吟味から見えてくる課題、上級心理臨床家として卒後研修の講師となったときの苦労や喜び、工夫など、具体的な体験も披露している。
心理臨床家が、折々に直面する場面を受け止め切り開くことで成長していくための学び、臨床現場との向き合い方や処し方が豊富に示されている。
編著者(いぬい?よしすけ)=名誉教授。臨床心理学。
歳出からみる自治体の姿
歳出からみる自治体の姿―自治体財政?支出の仕組みと課題
発売日 2013.02.01
著 者 町田俊彦?著 【経済学部教授】
発 行 イマジン出版
価 格 本体1200円+税
既刊の「歳入編」に続き、財政民主主義と分権の視点で自治体の予算書を読み解くシリーズの第2弾。自治体財政の基礎用語や知識、決算カードの分析、予算書のあり方がわかりやすく解説されている。
具体例として「予算情報」を積極的に広報している東京都清瀬市を取り上げる。一般会計歳出予算の重点項目や変化を分析した上で、予算書との関連や財源内訳を示す予算情報の重要性を力説。どのような情報の発信が市民の理解を深め市政に対する関心を高めるかが明かされる。
民法 [第九版]
民法 [第九版]
発売日 2013.02
著 者 良永和隆?著 【法科大学院教授】
発 行 勁草書房
価 格 本体2200円+税
本書は、わが国で最も偉大な民法学者である我妻榮博士の民法入門書の最新版である。もともとは60年以上前に出版され、今日まで補訂を重ねてきた定評のある民法入門書であったが、今回、本学の良永和隆教授により全面的な大改訂が施され、リニューアルされた。
今日の民法学習者のニーズに対応させて、民法を独学で学習する場合でも十分な基礎知識が得られるように、太字(ゴシック)や傍点で重要なポイントが直ちに分かるようにする配慮がされている。
財産法と家族法の基礎知識?基礎理論が網羅されている本書は、初学者だけでなく、中級?上級者にも有用有益であり、司法試験や司法書士試験のみならず、民法を学ぶべきあらゆる資格試験の受験者にも本書の講読を勧めたい。
著者(よしなが?かずたか)=法科大学院教授。主な担当は民法I(財産法システムI)など。
事業の発展に伴う責任法の変容
事業の発展に伴う責任法の変容
発売日 2013.02
著 者 露木美幸?著 (平24院博法)
発 行 専修大学出版局
価 格 本体3600円+税
著者(つゆき?みゆき)∥12年法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。
新説真田三代ミステリー
新説真田三代ミステリー
発売日 2013.01.19
著 者 山田 順子?著 (昭51文)
発 行 じっぴコンパクト新書〈実業之日本社〉
価 格 本体762円+税
大坂夏の陣で徳川家康をあと一歩のところまで追い詰めながら、豊臣家への義に殉じた戦国武将、真田幸村。ヒーローとしての人気とは別に、その生涯は不明なことが多い。
人気ドラマ「JIN~仁~」の時代考証を手がけた山田順子さん(昭51文)が、撮影を終え、ふらりと足を向けた場所が長野県上田市の「真田氏発祥の里」。観光のつもりが部屋を借り、地元の研究家らと一族の研究に没頭することになった。それは史料が少なく「史実なのか創作なのかつい仕分けしてしまう」という時代考証家のクセを刺激されたから。「幸村」の名は本人の死後57年後に突然現れた、など真田幸隆、昌幸、幸村の親子三代の実像に迫る。
アメリカ黒人町ハーモニーの物語 知られざる公民権の闘い
アメリカ黒人町ハーモニーの物語 知られざる公民権の闘い
発売日 2012.12.03
著 者 樋口映美?訳【文学部】
発 行 彩流社
価 格 本体2500円+税
本書は、アメリカ合衆国ミシシッピ州で公民権獲得のために生きたアフリカ系アメリカ人女性ウィンソン?ハドゥソンによる回想を、クエイカー教組織などの活動に関わったアイルランド系アメリカ人女性コンスタンス?カリーがまとめたMississippi Harmonyの全訳である。
 ウィンソン?ハドゥソンの生まれたハーモニーは、南北戦争後にアフリカ系アメリカ人の集落として作られ今日に至る。本書は6章構成で、奴隷制を語るアンジェ祖母ちゃんの話から始まり、人種統合?選挙登録?幼児教育や福祉など1950年代末から90年代にかけてウィンソンらによる日常的な闘いがいかなるものであったかが、一人称で綴られている。
訳者(ひぐち?はゆみ)=文学部教授。主な担当は「アメリカ人種と政治」
フランスにおける産業と福祉 1815-1914
フランスにおける産業と福祉 1815-1914
発売日 2012.11.27
著 者 齊藤佳史?著【経済学部】
発 行 日本経済評論社
価 格 本体4800円+税
19世紀から20世紀初頭にかけてのフランスで、市場経済における個人の孤立化と窮乏化を前に、社会の再構築はいかに進められたのか。本書は工業化と社会的保護の観点からフランス資本主義を検証した。
1841年児童労働法をめぐる生産と福祉、アルザス地方におけるパテルナリスム(経営家父長主義)の成立と展開、ル?プレェ学派パトロナージュ論と社会改革などについて論述している。
著者(さいとう?よしふみ)=経済学部准教授。主な担当は「西洋経済史」
日本の危機
日本の危機
発売日 2012.11.23
著 者 正村公宏?著【名誉教授】
発 行 東洋経済新報社
価 格 本体1800円+税
不況の長期化、破産状態の国家財政、急速に進む少子高齢化など、日本の危機は多くの日本人が考えているよりも深刻だと著者は言う。本書は、危機をこれまで深刻化させた要因を探り、そこから日本を救い出すために必要な方策を明らかにしている。
著者の見るところ、日本の政治と社会は1970年前後に大きな転換点を迎えており、この時期に、経済の量的拡大から生活の質的充実へ国民的目標を転換する必要があった。消費増税とともに合理的で公平な徴収を保証する制度改革も必要である、子育て支援の強化が不可欠だ、学校教育では指導的人材が育成されなければならない――など、数々の警世の論に今こそ耳を傾けたい。
著者(まさむら?きみひろ)=名誉教授。専攻は経済政策論、日本経済論。
お江戸八百八町三百六十五日
お江戸八百八町三百六十五日
発売日 2012.11.08
著 者 山田 順子?著(昭51文)
発 行 じっぴコンパクト新書<実業之日本社>
価 格 本体762円+税
ドラマ「JIN―仁―」(TBS)など数々のテレビ番組の時代考証を手掛けている山田順子さん(昭51文)。本書では江戸の食生活、風俗などを、ドラマ制作のエピソードも交えながら時代考証家ならではの独自の視点で分かりやすく解説している。
江戸城の正月料理として出されていたものは?
毎年8月1日は江戸城も吉原もお祭り騒ぎだったのはなぜか?江戸の町が左側通行だったのはなぜか?本書を読めばそんな疑問がたちどころに氷解する。
雑誌連載のコラムに加筆修正されたもので、一話一話が短く、読みやすい江戸風俗の入門書となっている。
増補改訂 米国の大統領と国政選挙―「リベラル」と「コンサヴァティブ」の対立―
増補改訂 米国の大統領と国政選挙―「リベラル」と「コンサヴァティブ」の対立―
発売日 2012.10.10
著 者 藤本一美?共著【法学部教授】
発 行 専修大学出版局
価 格 本体2400円+税
本書はトルーマンからオバマ大統領まで、米国における戦後の歴代大統領とその選挙戦について論述し、さらに中間選挙が年代順に並べて分析されている。
これらの選挙を対立軸に見立てて、米国が直面してきた政治?経済?外交?軍事上の争点を提示し、その上でリベラルとコンサヴァティブの対立の視点から、米国政治のダイナミクスに迫った。
第1版は2004年の刊行。今回の増補改訂版ではオバマ大統領の解説と、08年大統領選挙と10年の中間選挙の結果が書き加えられた。
共著者(ふじもと?かずみ)=法学部教授。主な担当は「政治学原論」。
ウィーン演劇あるいはブルク劇場
ウィーン演劇あるいはブルク劇場
発売日 2012.10.05
著 者 寺尾格?著【経済学部】
発 行 論創社
価 格 本体2500円+税
本書では、モーツァルトなどの音楽で知られたウィーンではなく、「現代演劇」を通した今のウィーンの姿を知ることができる。ドイツ語圏においてウィーンがベルリンと並ぶ上質の舞台を提供していることは、日本ではあまり知られていない。
 ウィーンの歴史地区にあるブルク劇場。ドイツ語圏演劇のシンボル的存在で、オーストリアの国民性を表象する劇場だ。1986年から99年まで劇場監督であった独人のクラウス?パイマンは、それまでの古典に加えて、現代劇を積極的にレパートリーに組み入れ、ブルク劇場の革新に寄与した。反オーストリア的な作品を書いたオーストリア作家のベルンハルトやトゥリーニ、ノーベル賞作家のイェリネクなどの作品だ。
 そんなエピソードとともに、上演に関する記録やイェリネクらの文体に対する考察、ドイツ語発音についてのページもあり、興味深い内容となっている。
著者(てらお?いたる)=経済学部教授。主な担当は「ドイツ語」。
人物の本質を見極める採用面接術
人物の本質を見極める採用面接術~面接力を高めることで自社に必要な人材を採用できる~
発売日 2012.09.28
著 者 西村秋彦?著 (昭60法)
発 行 産業能率大学出版部
価 格 本体1600円+税
著者の豊富な実務経験と臨床心理、行動科学に基づき、人物の本質を見極める術を紹介。従来の面接方法の問題点を指摘し、企業に必要な革新的な採用面接技術について解説している。採用にかかわる書だが、就職活動中の学生も参考になる。
いのちの倫理
いのちの倫理
発売日 2012.09.01
著 者 大庭健?著【文学部教授】
発 行 ナカニシヤ出版
価 格 本体2200円+税
その人のいのちは、その人しか生きることができない。しかも、単に生きているだけというのではなく、生きる主体であるということは、「どう生きるかは自分が決める」ことができることを伴う。だから、自分のいのちは自分の「持ち物」と言っていいのか。
本書で著者は、生きることを「プロジェクト」と捉える現代人の人生観は、「いのちの私有化」にほかならず、いのちの軽視をもたらすとして批判。 自我ないし一人称を実体化する発想こそが、「有害ないのち(ロングフル?ライフ)」訴訟から「脳不全=死」という移植論議にまで一貫して見られると強調する。
現代におけるいのちの認識のゆがみを鋭くえぐり出し、今あるべき倫理を問いかける。
著者(おおば?たけし)=文学部教授。主な担当は「倫理学概論」、「社会哲学」。
途中の一歩
途中の一歩
発売日 2012.08.31
著 者 雫井脩介?著(平3文)
発 行 幻冬舎
価 格 本体1200円+税
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和紙の里 探訪記
和紙の里 探訪記
発売日 2012.08.31
著 者 菊地正浩?著(平17法)
発 行 草思社
価 格 本体2500円+税
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地震サバイバル100の鉄則